文才に恵まれますように…

文才に恵まれたい

擬態

さて、このブログやXなんかでの俺の発言を鑑みるに

この人は本当に義務教育を受けてきた大人なのだろうかという疑問が湧くことがあるだろう。

それどころか本当に文明人なのか?ネアンデルタール人とかアウストラロピテクスあたりではなかろうかと思うのもごもっとも。

俺も実はそうなんじゃないかなって思ってる。

では、そんな俺が普段どうやって生活しているのかというと…

割とね、こう上手に擬態してる。文明人になんとか擬態して生きてる。

こないだもコストコで待ち合わせをしててさ… 何の因果か待ち人来ず。

どうもバスが渋滞に捕まっているらしい。

そんでコストコってさ、あれ誰かが会員証持ってないと入れないわけ。一見さんお断り。

こんなとこにもあったかーって思ったよね。

一見さんお断りってさ、もっとこう例えば京都の方の舞子さんがいる店とか、高級料亭とかそういった格式高い俺には縁のない世界って思ってた。

まあ生きてれば1回くらいは会うこともあるかもしれないなって感じだったのにまさかこんなとこで会えるなんてねー。

あれだよ。ほんとコミケ行ったら叶姉妹いたぐらいの衝撃。

ここでー?って感じ。

でもまあ入れないもんは仕方ないんで、会員様(待ち人)の到着を待つしかない。

でも目下寒空の下なわけで、こちとらさっさと買い物して帰るかって気分なので全然寒空の下で待つことを想定してない服装なわけ。

なんならサンダルとか履いてきちゃってるわけ。

まあそこはコストコも考えてるよね。

ちゃんと会員証無くても入れるカフェスペースみたいなのを用意してた。

見つけた瞬間、安堵の気持ちでいっぱいになったよね。

あれだよ、気持ちとしては雪山で遭難中に山小屋見つけたくらいの安堵感。

俺、死なないで済むって思った。

そんでまぁそこ入ってさ、ドリンクバー頼んだわけ。

したらカウンターでお姉ちゃんがすっげー笑顔で「どうぞー!」って

紙コップ渡してくれて、後は好きにしなってな具合で「次のお客様どうぞー」ってもう次の人迎え入れようとしてるわけ。

いや、待てと。

まだ俺のターンは終わってねぇだろ。

これ(紙コップ)どうすりゃいいんだよ。

どこか別れたはいいけど未練たらたらで、次の日とかに「やっぱ別れるの無しにしない?」って言ったら相手にはもう新しい彼氏できてた時の気分に似てた。

置いてけぼり感が凄まじい。

もしかして好きだったの俺だけー?って感じ。

でももう次の人も来てるし、なんか俺お呼びじゃない感じだし

そこはサッとはけて、空の紙コップ持ったまま突っ立てた。

あのハチ公ですら、もう少しウロウロしてたんじゃねぇのってぐらいの棒立ち。動かざること山のごとし。

ただね、視界の端の方にたぶんコレじゃないかなーって機械は見える。私ドリンク出すわよーって雰囲気で佇んでらっしゃる。

しかしそこは俺もデキる男。闇雲には動かない。確信が持てるまでは微動だにしない。

それでいて、ただただ棒立ってたんじゃなくじっくり観察してた。

俺と同じ紙コップ持った中高生共がそこでドリンクを注いでるのが見えた。

 

間違いない。

そこからはもう自信満々ですよ。何せ確認したんだもん。

なんなら、ここ常連ですから。みたいなドヤ顔でドリンクバーの機械に近づいてった。

しょうがないなードリンクバーのやつめ。今日も一丁転がしてやりますかみたいな感じで、さてさて何を飲もうかねってラインナップ見たらさ

ペプシペプシNEX、マウンテンデューなっちゃん(オレンジ)

え、なに?そのラインナップ…ってね。

合ってる?ここで合ってる?って再度不安が襲ったよね。

なにせ4分の3が炭酸なわけ。

4分の4が甘いやつなわけ。

勇者、遊び人、遊び人、遊び人、みたいなパーティーが出来上がっちゃってる。

紙のカップ渡された時点でこれは熱いヤツはないなって諦めてたんだけど、お茶かコーヒーでも飲めばいっかって思ってた。

まさか選択肢の中にどっちも入ってないなんて考えてもみなかった。

まあ考えても仕方ない。炭酸あんま好きじゃないしなっちゃんにしようってなっちゃん入れた。

それでとりあえず席に付こうとしたんだけど周りを見ると明らかな違和感があった。

あれ?みんなその蓋とストローどうしたの?

俺と同じカップ持ってるヤツ、全員カップに蓋してあってそこにストローが突き刺さってる。

待って?それどこで貰えるやつ?

なんで普通にみんな蓋とストロー取ってるわけ?何処にあんの?それ学校で習った?

ほんと、さも当たり前のように、小学生くらいの女の子ですら蓋にストローぶっ刺してるわけ。

小学生にして貫通済みなわけ。

とんだアバズレ集団の中に投げ込まれてしまった。

かくいう俺のカップはというと潔いまでに純潔。

まだ何者にも刺されてない紛うことなき処女。

隣の高校生の集団が

「見ろあいつ、まだ未貫通だぜ?」って嘲笑ってる(気がする)

向かいの小学生くらいの女の子が

「お兄ちゃん、貫通は簡単だよ?」って憐みの目で見てる(気がする)

駄目だ、俺にここは早すぎたんだ。

俺みたいな人間は寒空の下で凍えながら人を待ってれば良かったんだ。

ちょっと気取って「ゆっくりでいいよ。ドリンクバーで待ってるから。」なんて言ってた過去の自分をぶん殴りたい。

なんて言ってたら待ち人が来た。

第一声が「なんでストロー無しで飲んでんの?」だったもんで

最後の気力を振り絞って最後の強がり

「なんつーか、気分?」なんて言ったりしてなっちゃん一気飲みして、その場を後にしたよね。

あの場において処女を守り抜いたことだけが唯一の誇り。

 

結局、蓋とストローが何処にあったのかはわからず仕舞い。

誰か教えて?

まあ何が言いたいのか途中から全然わかんなくなってんだけど

要するにこんな感じで頑張ってヒトに擬態して生きてる。

なんとかヒトとして生活してる。

読み返してみると全然擬態しきれてないかもって感じもあるけど

8割方ヒトっていうか

なんかヒトっぽいよねアイツってことでここはひとつ。